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第20回切削加工ドリームコンテストで金賞受賞
キャステム工機開発課の三浦陽一課長による作品「メタルフェニックス」が、DMG森精機株式会社様の「第20回 切削加工ドリームコンテスト」芸術造形加工部門で金賞を受賞しました。
https://www.dmgmori.co.jp/corporate/dreamcontest/award/2025.html
以下三浦課長のコメントです。
【受賞の受け止め】
率直にうれしいです。今回の作品は、普段の仕事も含め最も苦労した難易度の高い加工だった事もあり、思い入れが強く、今まで積み上げて来た自分の力を最大限に発揮できたと思っています。
その為、このような評価を頂き本当に嬉しく思っております。
【作品について】
不死鳥「フェニックス」に切削加工にかける情熱、困難に直面し挫折しても何度でも立ち上がり、燃え上がる闘志の炎と共に力強く羽ばたく想いを込めました。
燃え上がる炎を再現するなど微細かつデザイン性の高い複雑形状を全切削加工するために5軸加工機より加工精度で勝る「3軸マシニング」をあえて使用。作品全面に対して360°全切削加工を行っています。
3軸加工なのでワークを掴み変えて向きを変える必要がありますが、掴み変えによる加工誤差は2ミクロン以内を狙っています。10回ワークの向きを変えていますが、作品全体を数倍にしてみても段差などは見られない加工精度となっています。
3軸加工にこだわり、切削可能な形状を何度も検討しました。
CAMを使用した加工シミュレーションを行うには加工プログラムの作成など多大な時間がかかってしまいます。時間短縮、効率化のために加工可能な形状かどうかの判断や加工工程のシミュレーションは頭の中のイメージのみで行いました。
不死鳥「フェニックス」最大の特徴であり最大の加工難度となる、フェニックスがまとう炎をどう表現するか、そしていかに美しく切削加工するかが最もこだわったポイントになります。
形状は、社内のデザイナーと共同で加工のことを指示しながら作成しました。
尾の部分やくちばし、足の爪も先端まで微細に加工し、くちばしは口の中までこだわって加工しています。
【三浦課長の主な受賞歴】
・微細加工工業会主催 Expert Bisai Creators Contest 2022『1インチ部門』優勝
1インチ メタルフェニックス(今回の受賞作と同作品)
・ Expert Bisai Creators Contest 2021 『自由部門』準優勝
全切削 1/1500 ミニチュア零戦
・Expert Bisai Creators Contest 2024『1インチ部門 (一般部門)』準優勝
魅惑的な光を放つ壊れかけのメカドラゴン