PROJECT 特集

キャステム専属女性和太鼓チーム「彩雲」 初の海外公演デビューへ
「女性活躍推進」を掲げるキャステムでは、会社専属の女性和太鼓チーム「彩雲(さいうん)」が活動しています。

国内外で活躍する和太鼓奏者・原田嘉子先生を指導者に迎え、創立55周年に向けて結成されたチームです。
これまで、世界中から精密鋳造業界の関係者が集う世界精密鋳造会議(WCIC)や、キャステム夏祭りなどで力強い演奏を披露してきました。

そして、発足から約2年となる今年、フィリピンで初の海外公演に挑みます。
和太鼓に情熱を注ぐメンバーたちの思いや、これまでの歩みをご紹介します。

日々の活動

「彩雲」は、キャステム本社近くの文化会館を拠点に練習を重ねています。
メンバーは、製造、商品・技術開発、営業など、それぞれ異なる部署で日々の業務に励む女性社員たち。
通常業務の合間を縫って集まり、原田先生の指導や自主練習に汗を流しています。

「祭を盛り上げるような、気持ちが高まるリズムで」
「もう一回やってみよう」

原田先生の熱い言葉に応えながら、真剣さの中にも笑顔があふれる雰囲気で練習は進みます。音を合わせるだけでなく、一人ひとりが心を一つにして太鼓を打ち鳴らします。

発足のきっかけ

彩雲誕生のきっかけは、原田先生の演奏との出会いでした。
その力強く心を揺さぶる演奏に感動した戸田拓夫社長は、「女性が活躍する企業の象徴として、創立55周年記念式典で女性社員による和太鼓演奏を披露したい」と考え、原田先生に指導を依頼しました。社内でメンバーを募集すると、「和太鼓を叩いてみたい」「音楽が好き」「新しいことに挑戦したい」と、多くの若手女性社員が手を挙げました。

しかし、そのほとんどが未経験者。バチの持ち方から始まり、基本の打ち方はもちろん、姿勢や所作、掛け声、表情まで一つひとつ学びながら、4カ月後の初舞台を目指して練習を重ねました。そして迎えた記念式典。当日は多くの社員や関係者が見守る中、堂々とした演奏を披露。会場は大きな拍手に包まれました。

WCIC(世界精密鋳造会議)や夏祭りでの披露

記念式典での初舞台を成功させた後も、「彩雲」は活動の幅を広げてきました。
キャステム本社で毎年開催される夏祭りでは恒例のステージとして演奏を披露し、2025年9月には、世界各国から精密鋳造の専門家が集まるWCIC(世界精密鋳造会議)の晩餐会にも出演しました。迫力ある演奏は国内外の来場者を魅了し、日本文化の魅力とキャステムらしさを世界へ発信する機会となりました。

「彩雲」のこれから

「彩雲」とは、虹色に輝いて見える雲のこと。見ると幸運が訪れるとも言われています。
このチーム名はメンバーの髙石さんが考案しました。
一人ひとりの個性を輝かせながら演奏し、それを見て、聴いた人が幸せな気持ちになってくれたら―。

そんな願いが、「彩雲」という名前には込められています。

2026年には、キャステムフィリピンの設立30周年記念式典で、初となる海外公演を予定しています。新たな舞台へ挑戦するメンバーたちは、それぞれの「太鼓道」を胸にこれからも成長を続けていきます。

メンバーのコメント

基盤技術開発課 清家さん

小学校で1年間和太鼓を、中学校では3年間吹奏楽部で打楽器を演奏したことがあり、「もう一度太鼓を叩きたい」という思いから加入しました。打ち方に強弱をつけたり、大きな動きで速く叩いたりすることは難しく感じましたが、部署や年齢を超えて気軽に意見を交わせる仲間と一緒に練習を重ね、一歩一歩上達してきていると感じます。

同じ太鼓でも、原田先生が叩くと空気が一変し、自分の音とはまったく違う響きになります。技術だけでなく、演奏に向き合う姿勢や心構えなど、精神面でも多くのことを学ばせていただいています。これからも成長できるよう、精進していきたいです。

彩雲リーダー 工機部金型課 柴崎さん

メンバーの多くが未経験からのスタートでしたが、原田先生には太鼓の技術だけでなく、「太鼓道」という考え方や所作まで、一から丁寧にご指導いただいています。そこで学んだことは、演奏だけではなく仕事や日常生活にも通じるものがあり、多くの学びを得ています。練習は真剣そのものですが、原田先生のお人柄もあり、いつも温かくアットホームな雰囲気です。

いよいよ初めての海外公演を控え、メンバー全員の士気も高まっています。
皆さんに感動していただけるよう、心を込めて演奏したいと思います。

原田嘉子先生のメッセージ

創立55周年式典に向けた発足時から、彼女たちを見守ってきました。練習を重ねるごとに、太鼓に向き合う「気」の在り方がいい状態になってきていると感じています。

太鼓は世界共通の原始的な楽器であり、演奏者の性格や在り方、想いが全て音になって現れます。フィリピンでも、太鼓を通じ現地の方に想いを届けてほしいと思っています。心から応援しています。

■原田嘉子氏略歴

広島県福山市出身の和太鼓奏者。『備後蔵王太鼓』の一員として長田法親氏に師事。日本の伝統的なリズムを追求する傍ら、即興演奏とジャズのインタープレイを土台とした独自の和太鼓サウンドユニット“よっちゃん・なっちゃんのふたり組 鼓流雲(コリューン)”を結成。四国で開催された和太鼓コンテストでは日本一の名コンビとして高い評価を受ける。ソリストとして2008年、世界最高峰とされる「東京国際和太鼓コンテスト 大太鼓一人打ち部門」で優秀賞を受賞。インドバンガロール国際芸術祭にゲストアーティストとして参加し、国内でもソロコンサートを多数開催するなど、自由で幅広く奥深い和太鼓サウンドを追求しながら、世界で活躍している。