PROJECT 特集

キャステムの受賞歴
キャステムでは、鋳造・切削・微細加工といったコア技術を軸に、製品開発や海外展開において国内外で数多くの評価をいただいてきました。これらの受賞は、単なる成果ではなく、精密金属部品製造において複雑形状を実現する技術、そしてそれを支える設計力や発想力が高く評価されたものです。

本記事では、各分野における代表的な受賞作品・事例をご紹介します。
極限まで追求した加工精度、試行錯誤の末にたどり着いた工程、そして、地域経済の発展にも寄与する事業展開―。その一つひとつに、トップをはじめとした社員たちの挑戦と創意が詰まっています。ぜひ、技術力の結晶ともいえる作品や、取り組みの数々をご覧ください。

微細加工・造形部門の受賞

【メタルフェニックス】
(2025年 切削加工ドリームコンテスト 芸術造形加工部門 金賞/Expert Bisai Creators Contest 2022 1インチ部門 優勝)
美しく燃え上がる炎をまとったフェニックスを、360°全切削加工で仕上げました。尾の部分やくちばし、足の爪も先端まで微細に加工し、口の中の造形までこだわっています。微細かつデザイン性の高い超複雑形状を加工するため、5軸加工機より加工精度に優れた「3軸マシニングセンタ」をあえて使用しました。
3軸なのでワークを掴みかえて向きを変える必要がありますが、掴みかえによる加工誤差は2㎛以内を狙っています。10回ワークの向きを変えていますが、作品全体を拡大してみても段差などは見られない加工精度となっています。
CAMを使用した加工シミュレーションを行うには加工プログラムの作成などに膨大な時間がかかります。時間短縮、効率化のため、形状判断や加工工程のシミュレーションは全て、頭の中で行っています。(受賞者:三浦陽一)
【「四つの時の流れ」のペンダント】
(Expert Bisai Creators Contest 2021 宝飾部門 優勝)
アルフォンス・ミュシャの名作「四つの時の流れ」をモチーフに、高さ30mmの筒の中に4面構造を持たせたペンダントです。意匠性の高いデザインを損なうことなく、精密加工によって立体的に再現しています。加工では5軸マシニングセンタを使用し、0.05mm以下の小径工具により多方向から削り出しを行いました。企画・デザイン・加工を3人で分担し、それぞれの得意分野を活かして完成させた作品です。本物の絵画のデザインを崩さないように、設計段階から綿密な連携を行い、加工制約を踏まえた形状調整を重ねました。
キャステムでは、若手からベテランまで、積極的に機械加工のコンテストに応募しています。昨年は新入社員や若手社員が応募しており、意欲ある従業員が挑戦できる環境が整っています。(受賞者代表:石岡建一)

【エッグイスタンド】
(2021年 切削加工ドリームコンテスト 試作・テスト加工部品部門 金賞)
細さと長さの極限に挑戦して生まれた、精密加工のエッグスタンドです。カップ面は片肉0.1mmという非常に薄い仕上げ、スタンド部分は最小径φ1mm・長さ82mmという繊細な形状、さらに底面の厚さもわずか0.5mm。いずれも高い加工精度が求められる仕様となっています。とりわけ、φ1mmという極細部分の加工は大きな課題でした。この難題を克服するため、最適な加工方法の確立に約3か月を費やし、試行錯誤を重ねて完成に至りました。

本作品は、単に高精度を実現するだけでなく、「どのように作られているのか一見して分からない」ことにもこだわっています。常識を超える細さゆえに名付けられたこの「エッグイスタンド」は、技術力と探究心の結晶ともいえる一品です。(受賞者:村上真)
【指サイズのたんぽぽ】
(Expert Bisai Creators Contest 2023 1インチ部門 特別賞)
「一体どのようにして作られているのだろう」と誰もが驚く作品を目指し、超微細3Dプリント技術「Nanoscribeシステム」を用いて、たんぽぽの綿毛を指サイズに縮小して再現しました。綿毛の最も細い部分は直径わずか0.05mm。最先端の超微細造形技術と、粘度のあるレジストの使用により実現しました。さらに、見た目の美しさにもこだわり、綿毛を逆立てた形状で造形。仕上げの工程ではピンセットを使い、全体のバランスが整うよう丁寧に調整を施しました。
(受賞者:桝谷周平)
【その他の受賞作品】

・魅惑的な光を放つ壊れかけのメカドラゴン
(Expert Bisai Creators Contest 2024 1インチ一般部門 準優勝)
・タービンブレード アンモナイト
(2023年 切削加工ドリームコンテスト 試作・テスト加工部品部門 技能賞)
・削って浮き出てジャジャジャジャーン!
(2022年 切削加工ドリームコンテスト 試作・テスト加工部品部門 銅賞)
・全切削 1/1500 ミニチュア零戦
(Expert Bisai Creators Contest 2021 自由部門 準優勝)
・薄肉加工のツボ
(2020年 試作・テスト加工部品部門 銀賞)

鋳造部門の受賞

【Pure Copper Heat Sink】
(2025年 ICI Casting Competition 総合優勝)
純銅製の微細ピン構造を持つヒートシンクで、放熱性能と加工難易度の両立を実現した製品です。高熱伝導材料である純銅を用いながら、複雑かつ微細な構造を実現した点が評価され、国際的な鋳造コンテストにおいて総合優勝を獲得しました。AI分野などへの展開が期待されています。

製品詳細はこちらからから ➡https://www.castem.co.jp/project/detail?id=3052

【ロビンマスク】
(2023年度 Castings of the Year)
日本鋳造工学会が優れた鋳物製品を表彰する「Castings of the Year」に選出されました。漫画『キン肉マン』の正義超人「ロビンマスク」のマスクを、サイズ・材質・形状・構造含めて原作に忠実に再現。従来は樹脂製が主流であった中、ロストワックス精密鋳造による再現で高い存在感と質感を実現しました。技術とエンターテインメント性を融合させ、鋳造技術の新たな可能性を示した点が評価されています。

ロビンマスクの製品情報・詳細はこちらから➡
https://www.ironfactory-castem.com/SHOP/CI10006.html
https://note.com/castem/n/n285d5c240e73

宝飾部門

【KOHKOH(コウコウ)】
(New Jewelry TOKYO 2024 ベストジュエリー賞・オーディエンス賞/2025 オーディエンス賞)
キャステムが展開するジュエリーブランドKOHKOH(コウコウ)は、真珠養殖の特許技術や機械加工技術を活用し、現代だからこそできるサステナブルなジュエリー創作に取り組んでいます。

2024年、日本最大級のデザイナーズジュエリーイベント「New Jewelry TOKYO」の「BEST JEWELRY PRIZE(ベストジュエリープライズ)」において「ベストジュエリー賞」「オーディエンス賞」をW受賞しました。翌2025年も「オーディエンス賞」を受賞し、2年連続となりました。

KOHKOHについて詳細はこちらから➡https://www.castem.co.jp/project/detail?id=2703

経営部門の受賞・認定

【はばたく中小企業・小規模事業者300社(海外展開部門)】
経済産業省・中小企業庁が様々な分野で活躍する中小企業・小規模事業者を表彰する「はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選ばれました。キャステムは国内に加えフィリピン、タイ、北南米で事業展開し国際競争力の向上や地域経済の活性化をけん引してきたとして、「海外展開部門」での表彰となりました。2026年にはベトナム工場の竣工式も迎え、グローバルな供給・営業体制づくりにさらに力を入れていきます。
【日刊工業新聞 優秀経営者顕彰 地域社会貢献者賞】
優れた中堅・中小企業経営者を表彰する日刊工業新聞第41回優秀経営者表彰にて、戸田拓夫社長が地域社会貢献者賞を受賞しました。キャステムではロストワックス精密鋳造やMIMを中心とした素形材事業に加え、折り紙ヒコーキの普及活動や、地元企業と協働開催する遊びの祭典「WAZA-One GP(ワザワングランプリ)」、地域の雇用創出に寄与する高付加価値農業などに取り組み、地域社会の貢献を目指しています。

【新事業アワード2021 製造業部門 大賞】
広島県東部・岡山県西部の備後地域商工会議所が表彰する「新事業アワード」において新規事業本部「アイアンファクトリー」の取り組みが大賞を受賞しました。長年培ってきた鋳造技術と、3Dプリンタなど最新デジタル機器を融合させ、他にないサービス・商品を展開してきた事が認められました。


【健康経営優良法人(中小規模法人部門)2022/「2025年度ラジオ体操優良団体等表彰(広島県表彰)】
従業員の健康維持・増進に向けた取り組みも評価されています。職場環境の整備や日常的な健康活動を通じて、持続的に働ける環境づくりを推進しています。


【地域未来牽引企業】
地域経済を牽引する中核企業として、2018年経済産業省より選定されました。福山市を拠点に、生産・営業拠点の拡大と技術革新を進め、地域とともに成長を続けています。